「成人がん医療学習 〜肺がん・血液腫瘍連続講座」は終了しました。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
肺がん・血液腫瘍連続講座

成人がん医療学習

しゃしん 辞書でひくと医療とは「医術で病気を治すこと」で主体は医師です。
また学習とは「学び修めること」で主体は患者側となります。

すなわち医療学習とは「医師がどのような考えで医術を使い病気を治そうとするのか」を患者側が学び修めることです。NPO法人エスビューローは医療側と患者側の相互理解を深め、質の高い医療を実現するため医療学習事業を推進していきます。

肺がん講座

2007/5/27(日) 肺がんの診断と予防
近畿中央胸部疾患センター 胸部腫瘍内科 楠 洋子
肺がんは小細胞肺がんと非小細胞肺がんに分けられます。非小細胞がんはさらに線がん、扁平上皮がん、大細胞がんに分かられますが、これらの病気の特徴と診断方法・主な治療方法である手術療法、化学療法、放射線治療の概要につき、わかりやすくお話しいたします。また、肺がんの予防や肺がんになった場合の病院の選び方、セカンドオピニオンの受け方、治療法の選択をどうすべきかといった問題も取り上げます。病気でない人にも参考になる講座です。
2007/6/10(日) 外科的療法〜肺がんの手術について〜
大阪市立総合医療センター 呼吸器外科副院長 多田弘人
手術の対象となる肺がんの患者さんは、進行度で言うとT〜VA期の非小細胞肺がん、あるいはT期の小細胞肺がんの方々です。だいたい肺がん患者さんの30%程度には手術療法の適応があります。手術の手順や方法をわかりやすく解説するとともに肺門あるいは縦隔リンパ節などをとってしまうとどのような障害が残るか?後に残る障害を少なくするための機能温存手術の現状をお話いたします。
2007/6/24(日) 進歩する放射線治療
大阪市立総合医療センター 放射線腫瘍科部長 田中正博
1953年英国ハマースミス病院でリニアック治療が開始されました。以来半世紀、2次元放射線治療計画が3次元・4次元放射線治療計画に、体幹部定位放射線治療・強度変調放射線治療(IMRT)・画像誘導放射線治療(IGRT)へとめざましく進歩しています。また放射線治療装置も陽子線・重粒子線治療、ガンマナイフ、サイバーナイフ、ノバリス、トモセラピーと最新鋭の装置が導入されつつあります。これらの新しい放射線治療を紹介するとともに、進行度に応じた放射線治療の適用についてわかりやすく解説します。
2007/7/15(日) 化学療法と併用療法
大阪市立総合医療センター  臨床腫瘍科部長 武田晃司
切ることもできず、病変が広がっていて放射線をあてることができない場合には、抗がん剤を使うことになります。また、それほどの進行がんでなくとも手術したあとの患者さんに使うこともありますし、放射線治療と並行して使うと治療効果が上がることが分かっています。病気と進行度によってどのように抗がん剤を用いるのか、またどんな副作用があり、どうした工夫でそれが緩和できるのかなど、分かりやすくお話しいたします。

血液腫瘍連続講座

2007/5/27(日) 血液腫瘍の診断と治療  〜血液腫瘍ってどんな病気?
京都大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 一戸辰夫
 代表的な血液腫瘍である白血病・骨髄異形成症候群・悪性リンパ腫・骨髄腫などについて、病気の特徴と診断方法・主な治療方法である化学療法・放射線治療・造血幹細胞移植の概要につき、わかりやすく解説いたします。また、納得して治療を受けるための病院の利用法、医療従事者とのコミュニケーションの技術、治療費用への対策なども紹介いたします。
2007/6/24(日) 化学療法とその副作用対策
  〜安心して快適な治療を受けるために
大阪市立総合医療センター血液内科 手島博文
抗がん剤治療というと、『髪の毛が抜けて、吐き気で食べられなくなって、治療が終わったあとも熱が出て、どんどん体力がなくなる』というイメージが強いのではないでしょうか。確かにそういった副作用や合併症は起こりうるのですが、それらを予防し、発生しても短期間で改善するための対策も向上しています。抗がん化学療法にみられる副作用と合併症、その対策について紹介します。安心して治療を受ける一助となれば幸いです。
2007/7/15(日) 造血幹細胞移植  〜合併症の軽減化を目指して
HLA研究所  落合直也
 造血幹細胞移植は、通常の化学療法や分子標的薬などでは完治が困難な場合に選択される治療法で、大量の抗がん剤を安全に使用するために考案された自家移植と、ドナーに由来する免疫の力で腫瘍細胞を根絶することを目指した同種移殖の2種類に大別されます。いずれも複雑な合併症の制御が治療成否の鍵を握ることとなりますが、そのために医療チームはどのような対策を立てながら移植を実施しているのかを解説いたします。
2007/8/26(日) 新しい治療法への展望
  〜より高い安全性と有効性を目指して
京都大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 一戸辰夫
 血液腫瘍の治療法は、日進月歩と言われており、有効性を高めるのみではなく、副作用や治療後の後遺症を減少させることを目標として、現在でも世界的に多くの新規治療法の開発が行なわれています。ここ数年間以内に開発が予定されている新しい治療薬の話題提供を行なうとともに、医学研究の舞台裏を少しのぞいていただき、医師から「臨床試験」や「治験」への参加をすすめられた場合のよりよい意思決定に必要な事柄を解説いたします。
場所 大阪市立総合医療センター
主催 NPO法人 エスビューロー
後援 NPO法人 西日本胸部腫瘍臨床研究機構(WJTOG)
NPO法人 HLA研究所
大阪府健康福祉部 がん・生活習慣病グループ
協賛 キリンファーマ株式会社様

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